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2007-08-04

青い空、緑の稲、赤いトタン

 旅をするといつも感じるのは、行く先々の風景の実に色彩豊かなことである。とくに夏は稲の緑、空の青、雲の白…。浮世絵のはっきりくっきり鮮やかな色合いは、こうした風景のごく素直な表現なのかも知れない。ただし、学生のころ、蓮實重彦先生に「空虚な形容詞」を使うことを厳しく戒められた私は、決してそれを「美しい国」などとは表現しないけれども。

 S国へ帰郷したおり、見事としか言いようのないトタンに出くわした。KM島のうどん屋の裏手に建つこの建物が目にはいり、食事を終えた家族を車に残して、私は激写に走った。海から絶えず吹き付ける潮風に長年さらされるからか、KM島付近のトタンには、こちらではあまり見られないこうした橙色に染まったものが多い。稲の緑と空の青がこの橙をいっそうひきたてている。

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